今回のフィッシングラヴァーは、株式会社ヴァルケインの代表でありながら、自らも各種タックルの開発に情熱を捧げる菊地栄一。長野県下伊那郡平谷村にある平谷湖フィッシングスポットで、初秋のエリアフィッシングを攻略していきます。
菊地栄一が選ぶエリアトラウトタックル紹介
自然相手の釣りでは、状況によっては魚が全く釣れないケースも。しかしエリアトラウトは、ポンドに魚が放流されているためルアーや動き、スピードがマッチすれば比較的初心者でも釣りやすいのが特徴です。その反面、かなり奥深い釣りの一面もあり、絶妙なタックルセッティングが釣果を伸ばす秘訣となります。ヴァルケインの菊地が、今回の平谷湖フィッシングスポット釣行に選んだタックルをチェックしてみましょう。
- ナイロンタックル
- ロッド:ヴァルケイン ダーインスレイヴ 6.1 ブラックベスパイン ML-H
リール:スピニングリール 2000番
ライン:ナイロン 3lb
- PEタックル
- ロッド:ヴァルケイン ダーインスレイヴ 6.1 ブラックベスパイン L-H
リール:スピニングリール 2000番
ライン:PE 0.3号
リーダー:フロロカーボン 0.6号
菊地栄一プロフィール
株式会社ヴァルケイン代表でありながら、自らも各種ルアーやロッドの開発に携わり、トーナメンターとしても活躍中。持ち前の豊富な知識と分析力で、エリアトラウトではスプーンやクランクを駆使して状況に合わせた釣りを展開するオールラウンダー。
今にも振り出しそうな雨!菊地の組みたては?
釣行日の平谷湖フィッシングスポットは、今にも雨が降り出しそうな曇り空。天気予報ではもうすぐ雨が降ると言う予報の中、どんな組み立てでトラウトのバイトを引き出していくのか聞いてみましょう。
菊地「ポンドを見てみると、かなり魚が浮いているのが見えます。雨の予報ですし、けっこう魚が浮いてる印象なので、ヒットするレンジをスプーンでまずは探っていきたいですね。」
と、ヒットレンジを見つけるのが攻略のカギと予想。
菊地流エリアトラウト攻略法!
菊地のエリアトラウト攻略はいたってシンプル。まずはアピールの強いルアーで魚からの反応が多いレンジを見つけたら、少しずつカラーやスピードを落としていきます。ローテーションの中で、自分なりに魚からの情報を整理して取捨選択。ヒットパターンを探していくという釣りで、トラウトのバイトを引き出していきます。
朝一はアピールカラーのスプーンをチョイス!
まずはナイロンタックルにスプーンをチョイスした菊池。パイロットスプーンに選んだのはハイバーストの1.6gのチャートカラー。朝イチのエリアフィッシングで、まずはセオリー通りのアピール系からスタートしてトラウトの反応を探っていきます。
ハイバースト
共通点を残しながらのルアーローテーションがコツ
カウントを入れてトラウトの反応を見ていると、表層近くのシャローレンジにチェイスが集中!そこでさらに強いバイトを引き出すために、スピードやカラーチェンジをしていきます。そこで菊地にルアーローテーションのコツを聞いてみます。
菊地「ルアーローテーションは、共通点を残しながらチェンジしていくのがコツです。色やレンジ、シルエット、スピードなど、たくさんの要素があります。でも一気に全部変えると、どの要素が魚にマッチしてたのか、が分からなくなってしまう。ローテーションしていくときに共通している部分を残していくと、魚からの反応が良かった部分が情報として蓄積できます!」
「反応がない」というのも情報の1つ。自分の中に魚からの反応を蓄積していくエリアフィッシングは「情報戦」とも言えるのです。
シーズンを迎えた管理釣り場 まず準備しておきたいルアーやウェイトは?
カラーチェンジで見事にHIT
これまでのキャストでは、表層付近のシャローレンジでの反応に手応えを感じていた菊地。
しかしアピール系カラーではショートバイトが多く、フッキングに至らないバイトが多発します。その展開になんとなく違感を拭いきれない菊地。そこで少しトーンを落としたハイバーストAJM 1 (1.3g)へチェンジします。
人のプレッシャーが少ない沖にキャストして、表層近くを巻いてくるとロッドを押さえこむようなヒット!
菊地流アプローチ解説~ファーストHIT
激しい雨が菊地を襲う!魚の動きを追いながら頭の中で展開を組み立てる
時間とともに水面を叩くような強い雨へと変わり、目まぐるしく変わるポンドの状況。そしてヒットパターンを掴みきれぬまま、さらに雨脚が強くなってきました。
ここで一度ストップして釣り場をリセットしつつ、菊地も頭の中で今後の展開を組み立てなおします。
2時間ほどで雲が抜けて雨が止む。そして水温が下がり濁りが入る。そして魚はこれまでより動き回って活性が上がるはず・・・ポンドの魚を見ながら、菊地は次の一手をどう打つべきか整理していきます。
ここで菊地の読みと出した結論は!?
雨のエリア攻略!今日のパターンはクランク&シャローレンジ
予報通り雨が上がった平谷湖フィッシングスポット。菊地の予想通り魚の動きは活発となり、やや濁りが入っている状況へと変化しました。
そして朝と同じくハイバーストでレンジを刻みながら探っていくと、チェイスは数多くあるのに魚がバイトに至りません。偏光グラスからポンドを見つめる菊地は、ここである仮説を立てます。
菊地「チェイスしてきてるのに魚影が濃いから、他の魚にぶつかってアタックする前にバイトをやめるようですね。」
菊地は朝から感じていた違和感の正体をようやく掴みかけている様子。
ならばとバイトが集中するレンジよりもさらに上、水面直下のレンジで魚にルアーを見せながら、下からのバイトを誘う作戦で、スプーンからクランクに変更。
選んだのはクーガ ハイフロート
反応があるレンジを通しているはずなのにフッキングに至らないとき、クランクに変えるだけで状況が一変するケースもあります。菊地はそれを狙って反応が多く出ている水面直下をスローに巻けるクーガHFをチョイス!
宣言通り水面にしっかりクランクを浮かせてからロッドを立てたまま、スローに巻いてくるとリップが水を受けた瞬間、強いバイトがドン!
明らかにこれまでと違う魚の反応に、ヒットパターンを確信した菊地でした。
1キャスト1ヒット!だからエリアは面白い!
「やっとヒットパターン掴みましたね!」とそこからは1キャスト1ヒットの爆釣劇がスタート!一度バラシてもまた次の魚が食ってくるという怒涛の入れ食いモードに突入します。
これまでの情報をパズルのようにつなげて正解を探し、たどり着いた答えを見つけるのがエリアトラウトの最高に楽しい瞬間です。
クーガ HFでヒットパターンが確信へ!
エリアトラウトの楽しみ方のポイント
菊地「エリアトラウトは魚が最初から放流されていて、そこに魚がいるのは間違いないんです。でもその魚たちも、パターンを見つけてあげないと数を伸ばすことができません。
答えを探すために仮説を組み立てて、それを証明するためにヒットの要素を探していく、っていうところに本当の楽しさがあると思います。
ただエリアトラウトの釣りそのものは、初心者でも挑戦しやすい気軽な釣りの一面もあります。釣りを楽しんでいる人は数釣りを、初心者の方は1匹の魚との出会いを楽しんでもらえれば嬉しいですね。」
情報を自分の中で整理して、魚へ近づくための要素を1つずつ探していくエリアトラウト。
その「謎解き」を楽しむかのようにじっくりと探っていく菊地は、タックルを通じて魚との対話を楽しんでいるようでした。
誰でも楽しめる“平谷湖フィッシングスポット”では施設長 服部さんが親切丁寧にお出迎え!
本日のエリア情報
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●平谷湖フィッシングスポット
住所:〒395-0601 長野県下伊那郡平谷村737-181
電話:0265-48-1127
大自然に囲まれたフィールドで、様々なサイズと魚種がポンドに入れられています。また施設内にはコテージやBBQ、エサ釣りができる場所もあり、ファミリーでもアウトドアを存分に楽しめる充実の施設です。
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