舞台は、岐阜県の清流「和良川(わらがわ)」。木曽川水系の源に位置するこの和良川は、オオサンショウウオが住むほど川が美しいことで有名です。そんな和良川で今回狙うのは、２月から解禁になったアマゴ。春の大自然の中、どんな釣りを見せてくれるのでしょうか！

今回のフィッシングラヴァーは、渓流釣りのベテラン、オーナーばりの井上 聡(さとし)さん。
魚を愛し、大自然とふれあいながら日本各地の渓流を巡っています。

そして、フィッシング遊津店の佐久間隆幸さん。

仕掛けはワンタッチで取り付け完了という、初心者でも簡単に始められる完全仕掛け「アマゴ仕掛」でスタートします。

簡単装着　アマゴ完全仕掛のセット方法

まずは、魚たちが普段食べている川虫を採取します。あまり大きくない石の下流側に網を沈ませ、石を足で動かしながら虫が流れてくるのをすくいます。今の時期は、ヒラタ、キンパク、クロカワムシなどがいます。

さあ、いよいよ渓流釣りの開始！和良川の下流から、アマゴが潜んでいそうなポイントを探ります。

しかし、まだ水温が低いのか、反応がありません。アマゴを狙うなら、理想の水温は９度くらいなんだそうです。今朝の水温は３度。なかなか活性が上がってこないみたいですね。

セオリー通りポイント移動を繰り返します。渓流釣りでは下流から上流に向かって進むのが基本です。

井上さん、ここで仕掛けを変更。目印がさらに軽い「山女魚アマゴ仕掛」を使います。

なかなかアタリが来ません。一人黙々とポイントを移動し、キャストを繰り返す佐久間さん。ここで本日初となるアマゴを捕らえたみたいですよ。

オレンジ色の斑点がキレイなアマゴですね。まずは１匹目。

ちなみに和良川の遊漁規則では、１５センチ未満は捕獲禁止となっているので釣れた場合は、すぐにリリースしてくださいね。

水がキレイな和良川には、アマゴやヤマメ、日本一(にっぽんいち)に輝いたことのある鮎以外にもなんと、絶滅危惧種であり、特別天然記念物に指定されている「オオサンショウウオ」も生息しているんです。大きいモノは全長１メートルにも及び年齢も８０歳くらいになるんだとか。発見しても、触らず、見守るだけにしましょう。

美しいアマゴを追い求め、和良川の支流に移動し渓流釣りを堪能します！

アマゴが潜んでいそうなポイントを探して進みます。

白泡から少し離れた岩陰。いかにも潜んでいそうなポイントですが…残念ながら反応は
ありません。

佐久間さんにもアタリ無し。

正午過ぎ、気温と共に水温も上昇し活性が上がっている可能性にかけ、思い切って朝のポイントに戻ります。アマゴも賢く手ごわいことが予想されます。少しサイズが小さくてエサがずれにくく、貫通性・耐久性に優れた鈎「忍(しのび)ヤマメ」で勝負をかけます。

忍ヤマメの特長を解説

佐久間さんも鈎を「忍ヤマメ」に、エサはキンパクのコンビで挑戦します。流れの弱くなったところに狙いを絞り打ち込んでいくと、さっそくアマゴがヒット！狙い通りの展開です。

佐久間さんより少し下流に構える井上さんにも、ようやくヒット！

この日初対面のアマゴです。「忍ヤマメ」がキレイに貫通していますね。

完全にパターンを掴んだ佐久間さん、井上さんも釣果をのばし納竿となりました。
四季折々の自然を満喫できる渓流釣り。暖かくなるにつれ、釣果にも期待が高まります。この春、皆さんも堪能してみてはいかがでしょうか。

和良川のアマゴを堪能するポイント

和良川では、アマゴ釣りの遊漁券（日釣り券＝1,000円、年券＝4,000円）を購入いただき、
自然豊かで足場のいい和良川で、ご家族で釣りを楽しんでください。

和良川漁業協同組合　組合長　大澤克幸さん